大学院合格したお祝いと、今日でお別れもこめて花束も持ってったの
ついでにスーツも着た(笑)
(でもめんどくさくて化粧はしないw)
そしたらさ、僕通ってるの大学病院だから今日ちょうど卒業式だったみたいで
精神科の棟の前に袴着た卒業生がたくさんいてなんか悲しくなっちゃった
自分何やってんだろーって
僕さ大学の卒業式、具合悪くてみんなと一緒に出席できなかったんだよね
ホールでみんな座ってるのを、上の救護室みたいなとこから眺めてるだけだった
あんなに自分では死ぬほど頑張った大学生活だったはずなのに
4年の半年間は大学に行けなくて、新卒で就職もできなくて、卒業式さえ出られなかった
悔しいのか悲しいのか、どうして自分がこうならなきゃいけないのか訳わかんなかった
もう6年も経つのかぁ
卒業生たちみんなキラキラしてたなぁ
君たちがそうやって普通に笑えてるのを、羨ましく思う人間もいるんだよ
みんな医者とか看護師になるのかな、素敵な人生になりますように
そんな事を思いながら笑顔の卒業生を横切った
そして今回も泣きながら診察
今日で最後！次からはどんな先生なの？？
とか割とポジティブに話してるのに
今ここで紹介状を書いてしまったら僕は後悔すると思う
っていつもとおんなじセリフ
僕の事なんてなんも知らないくせに！
って言うと、じゃぁ教えてよ
これからもたくさん話してよ、って
そうじゃないの
僕にはもう伝え方が分からないの
どんな想いも、言葉にしてしまったらそこで終わってしまうような
儚い、自分の存在なんて
明日僕が死のうと、今日どんなに傷つこうと
この人には何も関係がない
だってこの人はただの医者
それは当たり前だけど、分かっているけど
話せば話すほど実感してしまう
"君に死んでほしくない"
この言葉の意味が僕には全く理解できない
だからきっと無駄なんだよ
いずれ自ら死ぬ人間と話したって、ただの時間の無駄
大学院行って他の病院も勤めて忙しいのに、僕の外来の時間をつくる必要なんてないのに
僕の事なんて見捨てた方がいいのに
それなのにこの医者は、僕の話を聞こうとする
こんな死にたがりの僕のクソみたいな話聞いたってなんもならんのにね
結局2時間半くらい話してた
君を絶対に見捨てたりしない、僕は待つことしかできないけど来週もその次もいつも君を待っている
だからどんな事があっても、君はここに来ていいんだよ、って
こうやって僕は延命されてくのかな
僕はこの世界では生きていけない
ただ、1週間に1度だけ自分の想いを言葉にする時間があってもいいのかもね
どうせ死ぬし
