私が競馬を好きになったのは、昨年の11月頃。
ですが、本格的に好きになったのは有馬記念からです。
馬の毛色は茶色や黒ばかりだと思っていたあの頃。
有馬記念の中継を見ていて、ふと1頭の白っぽい馬に目が行きました。
それが、メイショウベルーガでした。
芦毛のきれいな馬体に、青とピンクのメンコ。
可愛らしい見た目とは裏腹に、戦法は常に後方一気の追い込み。
その不器用さ、一生懸命さにすっかり虜になってしまいました。
彼女を応援したい。
そう思うようになってから、私はどんどん競馬にのめりこむようになりました。
彼女は牡馬相手でも、常に一生懸命。
混合重賞で2勝を挙げていました。
しかし、GTには手が届いていませんでした。
昨年のエリザベス女王杯は2着。
彼女はもう6歳。チャンスは今年しかないと私は思っていました。
今年初戦は2月の京都記念。
混合重賞でしたが、彼女の得意な京都コース。
十分勝負になると思っていました。
結果は2着。
敗れはしたものの、後方一気の追い込みは健在。
この子にGTを取って欲しい、この子ならGTを取れる。
そう強く思いました。
彼女は次走に春の天皇賞を選びました。
しかし、直前で脚に不安を抱え、回避する事になりました。
残念でしたが、無理をしてもいけないと思い、
秋に期待することにしました。
そして、秋の初戦。
てっきり私は京都大賞典からエリザベス女王杯だと思っていたのです。
しかし陣営が選んだのは秋の天皇賞でした。
混合GTで東京コース…正直、叩きにしては厳しすぎると思いました。
しかし、陣営は「最終追い切りを見て、出走を決めたい」と言いました。
そして、最終追い切りで納得し、出走する事を正式に決めたのです。
このことから私は、陣営の皆様が決めたことなんだから大丈夫だ、
叩きかもしれないけど応援しよう、と思ったのです。
前週で3冠ジョッキーになった池添騎手が乗ってくださるのも心強かったです。
彼はベルーガの主戦騎手なので、ベルーガのことをよく知っていますし。
そして、今日。
秋の天皇賞が行われました。
私はバイトをしていて、リアルタイムで見れなかったので、
バイトが終わり、ツイッターで結果を確認しました。
そこには信じがたい言葉が書かれていました。
『ベルーガどうなったの?』
『予後不良と助かったって情報が錯綜してて…』
ビックリして、声も出ませんでした。
まさか、そんな結末が待っているなんて…。
その後、ベルーガには右前繋靭帯不全断裂と言う診断が下されました。
わかりやすく言うと、命は助かりましたが、もう走る事はできないという状態です。
命が助かっただけでも良かった、と思う反面、
もうターフで彼女の走る姿が見られないのか、と思ってしまいます。
私は彼女に会ったことがありません。
いつか必ず会いに行きたい。ずっとそう思っていました。
しかしもうパドックでは会えません。それが辛いのです。
しかしそれ以上に安心しています。
命が助かったと言う事は、母親になって子供を産む事が出来ると言う事だからです。
彼女の意思を継ぐ子供が産まれることを楽しみにしています。
貴女がいなければ、今の私はいません。
本当にありがとう。お疲れ様でした。
メイショウベルーガ
父 フレンチデピュティ
母 パパゴ
母父 サドラーズウェルズ
生涯成績 35戦7勝
獲得賞金 2億6749万8000円
主な勝ち鞍
2010年 日経新春杯
2010年 京都大賞典