あの時本気で便所ライフを送る覚悟をした
私の家が今仮設トイレと云うのは前日記でも話しましたが
今回、またもやその仮設トイレがやってくれました
晩飯食い終わった後に「あー、限界近いわ」とか思いながらそそくさと外に出て、トイレに入ろうとしたらまず扉が開きません
誰か入ってんのか?と考えるのが普通で 仮設トイレに向かって
「おい早く出ろよ!」
と声を掛けるも返答無し
無視かよ…優しくねぇな…と心の中で呟きながら扉を叩くも、またもや返答無し
心霊現象とか中で誰かが死んでるとかは考えず、取り敢えず人は入って居ないんだなと判断
だが、もう一度扉を開こうとドアノブ回すとやはりこいつはざわざわ森のガンコちゃんで一ミリたりとも開かない
既に下の方は「あー、限界突破だわ」な状況だったが庭で用を足すほどわんぱくでは無いので、父さんに助けを呼んだ
何かドアノブの所を数分カチャカチャ弄ってたが流石こんな時は父さん大活躍ぅ!
やっとトイレの扉が開いた
礼を言って中に入り、リミッター解除
暫く安息の時を過ごして、外に出るか、とドアノブを回して押した瞬間また絶望
こいつ…!…開かない……!
そうです、奴はまた私を拒絶したのです
「え…ちょ……冗談」とか独り言呟きながらまた押すが開かない
「一生のお願いだから開いてくれ」と人生を掛けて真剣になって押しても開かない
押しても引いても足で蹴っても頭突きしても土下座しても話し掛けてもこいつは素直に心と云う名の扉を開きません
夜だった事もあって近所の事考えたら叫ぶのも気が引けるし携帯も無いから家の人に連絡付かなくて助けが呼べず、数分トイレの中で体育座り
テストどうしよう……まだ風呂入って無いんだけど……あぁ、このまま便所生活送るのかな……みんなにさよなら言ってないよ……
とかいい加減な走馬灯を見てるとトイレに近づく足音が微かに聞こえる
即座に立ち上がって扉を叩きながら
「開かないんだけど!なんとかして!」
と大声で助けを呼ぶ
が、返答は無し
便所に閉じこめられた事で精神的にキてたのか、とうとう怒鳴り声を上げて
「ふざけてんなよ!!!!助けろよ!!!!」
と、ガンガン扉をぶっ叩いてたら
すたたたたー…と雪を踏んで去っていく小さな足音
小 さ な 足 音
「ここまで来て猫かよ!!!」
偶然仮設トイレの前を通った多分野良猫であろう者に私は憤怒しながら、そのままの怒鳴り声でツッコミました
正直今思えば、あんなに必死で魂の籠もったツッコミは一生に一度もんです
そしてその後は、こんなコントみたいな事をやるためにあんなにエネルギー消耗するなんて非生産的だ、と疲れ果てて座りながらズボンの裾を弄っていると、また足音が近づいてくる
今度はちゃんと人間の足音だと分かる程大きい音
どうやら父さんのようだ
この頃は幾分か冷静になっていたので、事情を説明して、また最初の時の様に外側からピッキングチックな物で開けて貰える事に
うおぉぉおおおおおお!!!!!!助かった!!!!!!
と、歓喜の声を心の中で上げながら外から開かれた扉の先の空気の新鮮さに感動して無事生還
本当に30分位閉じこめられたから大変だった
まさかの便所サプライズです
むしろ便所サバイバルです
トイレ軟禁なんて私にはまだ早すぎるとか思ったけど、今になって思うと何か楽しかったです
いや、もう閉じこめられたくないけど
実はこの後になっても、またあの仮設トイレはやんちゃしていました
直ぐ部屋に戻り、毎度のもじぴったんをやり始めた途端に私へ一本の電話が
「もしもし?」
「お父さんだけど」
「どっちも家に居るのに何で掛けてくんのよ、切るぞー」
「そうじゃねくて、待って待って」
「何」
「便所に閉じこめられた」
娘の二の舞wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
勿論直ぐに助けましたが、この仮設トイレは色々と検討すべき点が多々有るようで、明日大工さんに扉を重点的に直してもらう事にしました
もう仮設トイレを直すとかじゃなくて、早く家のトイレ作れよって感じです
早く安心して便座に座りたいものです