おはよう、いばら姫/森野萌
○第1話 あなたが好きです
○第2話 おばけ屋敷には誰がいる
○第3話 プレリュード
○第4話 天秤
預金通帳を日々愛しげに眺める勤労青年・三郷哲(怖がり)は、昔から幽霊がいると噂される丘の上の大豪邸で家政夫としてバイト中。
お金欲しさに就職希望で進学を勧める父親と大喧嘩したり、同級生相手にも商売じみた事をやってみたり、単なるお金好きなのかと思いきや入院中のお母さんが関係している様子。
一方丘の上の「幽霊屋敷」空澤邸には本邸とは別に離れが建てられている。
噂の元はこの離れで、病気がちの娘が住んでいるらしく誰も近付く事を許されておらず、長年働く家政婦でさえ誰一人としてその娘の姿を見た者はいない。
そんな謎に包まれた離れの主・空澤志津と偶然遭遇した哲。病気と聞いていたのに、そんな風には見えない明るく元気な志津に、哲はどんどん惹かれていく。
だけど志津には、誰にも言えない、誰も信じない様な秘密があった…。
読書バトン
読書バトン
小説、エッセイ、ビジネス、ラノベ、歴史、雑学、とにかく読書が好きな方に。
≫好き・よく読むジャンル
ミステリー・恋愛モノ・ファンタジー
≫苦手・あまり読まないジャンル
ホラー
≫好きな作家
米澤穂信
伊坂幸太郎
三浦しをん
坂木司
湊かなえ
辻村深月
≫好きな本(シリーズもの)
米澤穂信の古典部シリーズ
三浦しをんのまほろ駅前シリーズ
誉田哲也の姫川玲子シリーズ
≫好きな本(読み切もの)
伊坂幸太郎/チルドレン
≫マイナーだけどお勧めだよ!という本
あさのあつこ/金色の野辺に唄う
有名な作家さんだしマイナーではない気もするけど、あまりにも周りに読んでる人がいないので…(´・ω・`)
≫新刊情報はどこで得てる?
読書記録サイトや書店
≫書店派?古本派?図書館派?
初めて読む作家さんの作品は図書館で下見
作家買いする作品は書店
セール中なんかは古本も物色します
≫電子書籍派?紙媒体派?
出来るだけ紙で読みたいけど
置場所の問題もあるので電子書籍も検討中です
≫読みたい本はどうやって選ぶ?
書店に行って第一印象で手に取る事もあれば
読書記録サイトで他の方のレビューを見て興味を持つ事もあります
≫話題性は気にする?
映像化決定!みたいな発表があると公開する前に読みたくなるし(間に合わないと読む気もなくなってしまう)
賞を受賞した作品はほとぼりが冷めてから読みたくなる…
ひねくれためんどくさいミーハーです
≫これから読みたい・気になってる本
がまくら市事件
好きな作家さん達による連作小説という夢の様な作品ですが近隣の書店ではなかなか売っているのを発見出来ず…
≫あなたにとって読書とは?
日常の中で唯一自分の為だけに過ごす時間。
≫誰かに回す?
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昏倒少女/安藤ゆき
○ホットアイスチューン
始まってもいなければ終わってもいない恋。
最初で最後の待ち合わせは、様々な失敗に阻まれる。
会えなきゃ終わりだと思ってるのは男の子の方だけで、女の子側は最初からこれからも会える関係になろうとしてるんだよね?
十数ページと短めの話の中で、女の子の方が精神年齢が高いって本当だなぁと感じられておもしろい。
○昏倒少女
虚弱体質で頻繁に倒れる小日向さんのお話。
クラスメートの橘くんは、体質が少しでも改善する様にと家に招き、栄養バランスの取れた食事を提供してくれる。
彼の不毛な恋と、行き場のない愛情と、母親ゆずりの虚弱体質。
ぼんやりと寂しさを秘めたまま、橘家は温かくて心地よくて、小日向さんの心と体はどんどん健やかに。
二人が次へ進んで、一緒に笑い合う未来が来たら良いのになぁ。
橘家はほんと居心地良さそう。嫁姑の関係が良好過ぎて笑う。
○溢れる
前髪が伸びてきた。
最近イライラするから銀行襲撃しよう。
という、全く意味の分からない入りから
幼なじみの微妙な関係の変化とか
大人になっていく寂しさ、新しい二人への一歩が流れる様に描かれています。
志穂ちゃんはちょっとおバカっぽいけど、意外と色んな事考えてる子だったんだな…と
最後にちょっとやられた感。
○炎のゆくえ
愛の為なら寝食も忘れて勉学に勤しむ果歩と、イイカゲンの権化・竹やん。
一方通行な果歩の愛はいつも流され茶化されて、なかなか届かない。
だけどめげずに竹やんとの将来まで思い描いて、一途に一直線に想いを貫く果歩は健気にも思えるけど
ある意味歪んだ愛情だよなぁ、とも思う。
二人がそれで幸せなら良いけども。
○パーティー
「誰かのために生きる」って言うのは
とても優しく美しい響きに感じるのに
「誰かのために死ぬ」のは
悲しくて愚かで、寂しく感じる。
どちらもその「誰か」に対して強い気持ちを持っているからこそ至った答えなんだろう。
だけどそこに自分の幸せや未来がないなら、その「誰か」だって幸福にはなれないんじゃないか。
死ぬ努力が出来るなら、生きる努力もきっと出来る。
千景と彼が笑える朝が来てよかった。