マルタンマルジェラ御本人が出ないし割とつまらないという意見も見てたからどうなんだと思ってたら、周囲の人間のインタビュー映像メインだからこそブランドのカルト感が出ているなと。個人的には好みだった。「沈黙」と「We」の意味、そして「女は不安がってる」。
実はドキュメンタリー映画は余り観た事が無かったんだけどあっという間に時間が過ぎた。思春期に憧れたデザインの洋服がたくさん出てくるし見ていて楽しかったのと御本人がブランドのイメージ通りパワーがあってチャーミング。年の差のあるパートナーとの関係を惜しげも無く語る所、とても素敵でした。
最強のエレガンス、って邦題が気に入って居る。
「パンクの攻撃は緩すぎた」
序盤から泣いた。辛い思いしたタイジがそんなに頑張って親に向き直らなくてもいいのではと考えたけど監督が「虐待、ネグレクトを書きたかったわけではなく目の前の人を慈しむってことが言いたかったし出だしで歌いながら踊ってる時点で真面目な映画では無いと解ってもらえたと思う。言い方はあれだけど面白い映画が作りたかった」と言っててもう全部腑に落ちた。あとパンフ買って監督にサイン貰った。
殆ど白黒で静かな映画だと思って居たけれど案外とても音楽と繋がりが深く優しい色使いの映画で驚いた。そして終始表情が見えないゴーストの感情の豊かさ。個人的には人間が生死論を語っている時に恐ろしくなり途方に暮れた。