2024-2-25 13:15
02/25 | 銀色の熱情
私はお前に心を砕いているというのにお前というやつは本当に。
「お前は……。何故、そう……ハァ、食べられたがるんだ」
睨みつけてやると、中に入っているラピスのソレがぐんと大きくなった。
……睨まれるのも、性癖だとか言わないだろうな。
「なんでだろ。わかんない。クォルツは? クォルツの種族は、食べられる側はどう思っているの?」
食い尽くすような目で見られて、ぞわりとした。
わかった、気がする。私がどうしてラピスを食べずに済んでいるのか。
そうか。彼のことを喰いたいという気持ちも強かったから、気づかなかった。私はラピスに食べられたいと思っているのだ。
人のことを笑えない。これではラピスとなんら変わりがない。私の場合は本能のようなものだからしかたない……として、ラピスに、俺も同じだけど? と言われたら反論もできない。
「より、愛の深いほうが喰らい尽くす。食べられるほうは、それを幸せだと感じるようになる」
「そうなんだ。ふふ。クォルツより俺のほうが、魔物みたいだね」
何度かそう考えたこともあるが、もし血が混じっていれば感じとれるから、おそらくは違うだろう。
それにその場合、お互いに同じことを考えているのはおかしい。
私が彼に食べられたいと思ってしまうのは、銀色の魔物である私が反応してしまうくらい、受け取る愛情が深いからなのか?
なんにせよ、ただの人間が『食べられたい』などと言うのだ。しかも本気で。性癖だとしても、それ以上のものがある。
「ラピスは私を食べたいと思ったりするのか?」
「食べてるよ、今」
「……そういうことではなく」
「俺は、食べられたいかな。クォルツが死んだら生きていけないから。だから、俺より先に死なないで」
その気持ちを知っているのに、食べてと喉元を差し出してくる。猛獣になりかねない相手に対して。タチが悪すぎる。
相変わらずといえば、相変わらず。この話はいつまで経っても、彼との間で平行線だ。
「それは、ワガママすぎないか?」
「うん」
にやにやと笑って、たくさんキスを落としてくる。
「久しぶりだけど、クォルツのここ、ちゃんと俺のかたち覚えてるね。でも少し狭くなったかな。俺のが大きくなったのかも」
「そう数日で……」
変わるものか。と思ったが、確かにいつもより大きいように感じる。いや、私のほうが、狭くなったのか。私の回復力は並ではない。こういうところにまで影響があるとは知らなかったが。
「食べられたい。本当に。大好きだよ」
「ん……ッ」
「お前は……。何故、そう……ハァ、食べられたがるんだ」
睨みつけてやると、中に入っているラピスのソレがぐんと大きくなった。
……睨まれるのも、性癖だとか言わないだろうな。
「なんでだろ。わかんない。クォルツは? クォルツの種族は、食べられる側はどう思っているの?」
食い尽くすような目で見られて、ぞわりとした。
わかった、気がする。私がどうしてラピスを食べずに済んでいるのか。
そうか。彼のことを喰いたいという気持ちも強かったから、気づかなかった。私はラピスに食べられたいと思っているのだ。
人のことを笑えない。これではラピスとなんら変わりがない。私の場合は本能のようなものだからしかたない……として、ラピスに、俺も同じだけど? と言われたら反論もできない。
「より、愛の深いほうが喰らい尽くす。食べられるほうは、それを幸せだと感じるようになる」
「そうなんだ。ふふ。クォルツより俺のほうが、魔物みたいだね」
何度かそう考えたこともあるが、もし血が混じっていれば感じとれるから、おそらくは違うだろう。
それにその場合、お互いに同じことを考えているのはおかしい。
私が彼に食べられたいと思ってしまうのは、銀色の魔物である私が反応してしまうくらい、受け取る愛情が深いからなのか?
なんにせよ、ただの人間が『食べられたい』などと言うのだ。しかも本気で。性癖だとしても、それ以上のものがある。
「ラピスは私を食べたいと思ったりするのか?」
「食べてるよ、今」
「……そういうことではなく」
「俺は、食べられたいかな。クォルツが死んだら生きていけないから。だから、俺より先に死なないで」
その気持ちを知っているのに、食べてと喉元を差し出してくる。猛獣になりかねない相手に対して。タチが悪すぎる。
相変わらずといえば、相変わらず。この話はいつまで経っても、彼との間で平行線だ。
「それは、ワガママすぎないか?」
「うん」
にやにやと笑って、たくさんキスを落としてくる。
「久しぶりだけど、クォルツのここ、ちゃんと俺のかたち覚えてるね。でも少し狭くなったかな。俺のが大きくなったのかも」
「そう数日で……」
変わるものか。と思ったが、確かにいつもより大きいように感じる。いや、私のほうが、狭くなったのか。私の回復力は並ではない。こういうところにまで影響があるとは知らなかったが。
「食べられたい。本当に。大好きだよ」
「ん……ッ」
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