続き〈


おい あいつはひょっとしたらだ

えっ もう目星が付いたんですか

いや、限りなく黒に近い 


焼香するとき見たが手のひらに傷をかくしたものがあった ガイシャがつけたのかも


とにかくあいつはマークだ

聞き終えると、相棒の方は、すっ飛んで外へ行った


もう一人は、もっと怪しい人物を待って通夜を過ごした


明くる日、告別式に颯爽とした女刑事が現れる


被害者が同性だからいつもにも増して、ホシへの怒りは強かった

通夜に現れた若い男の情報も受けていたが、

なにか、ピンと来なかった


これは本当に猟奇殺人なのか、という思いだ

猟奇殺人ならもっと死体をいたぶっているはず

なにか、中途半端な作為を感じた


めちゃめちゃな損壊は髪の毛だけだ


足先や手の先の血だまりは、ホシがあえて作ったもの、証拠は上がっている


死因は、首を柔らかい布で絞められている

ありきたりだ


ここまで考えて、ホシは同僚ないしは周りの女性ではと思った


被害者は御徒町のOL 同僚はいくらでもいるだろう

なにか怨みを買ったり争っていた人物を探さなければ

必ず、ホシは手がかりを残しているはず
署に帰って専従班を作った

あのコンビの刑事も入った


続く〉