超創機大戦記事です。
今回は暦編+勢気編+魅鳥編のミックス。
ネタが飛び交ってますが…興味があればどうぞ。
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聖マルグリット学院…
-ヴゥゥゥ-
「…お嬢、此処が限界です、若頭を待たせるとまた病気になるかと」
苅藻は酒本の激しい被害妄想のメールを暦に見せながら言う。
「…重症だな、仕方がない、酒本が暴走する前に帰ろう」
「…賢明な判断です、お嬢」
暦は立ち止まり、来た道を引き返す。
「命、帰ろう」
「「はい」」
追ってきた黒田兄妹に言い、暦はその先に視線を移す。
「……?」
「………」
廊下の陰から様子を見ていた魅鳥と目が合う。
魅鳥は恥ずかしそうな表情で言うか言うまいか迷う。
「…魅鳥、一緒に帰ろうか?」
「あ…はい!」
見かねた暦は魅鳥に言い、魅鳥は嬉しそうに言って追従する。
…暦達が学院から出た時は既に薄暗く、月が昇り始めていた…。
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「つっき〜がぁ〜出た出った〜月がぁ〜出た〜」
昇り始めた月を見て楽しげに歌う少年…。
栗坂勢気は米サイダーを飲みながら家の屋根上でのんびりと月を見ていた。
-キラーン-
「おぉ?何か光ったぞ!?」
月から細かい一点の光が煌めき、勢気は跳ね起きる。
-カシャン-
「んおぉぉ!?んだアレ!?」
勢気は高倍率望遠鏡で月を見ると…
某アニメで出て来るウサギみたいな形の魔法生物が映る…。
ただ違うのは…それが緑色をしていて翼状光を発している事だろうか…。
「オッシャァァ!!9Bキタコレ!!」
-カラン-
勢気は奇声を発して金属バットを構える。
「ピッチャァァ9B!!!振りかぶって飛び込んできました!!!!」
「ミュ!?」
「対するバッタァァ栗坂!!!!」
勢気は一本脚打法の構えを取り、緑色の魔法生物は減速する。
-カッキィィィィィィン-
「ヘブッ!?」
「打ったぁぁぁぁぁぁ!!!!大きい大きいホォォォォムラン!!!!!」
勢気のフルスイングが緑色の魔法生物にジャストミートし、緑色の魔法生物はどこかに飛んでいく。
-ガラガラ-
「アンタ!!ちったぁ近所迷惑も考えな!!」
-ベシッ-
「痛で!?」
「さっさと飯食って風呂入って寝る!!」
-グイッ-
「かか母ちゃん!極まってる!極まってる!」
「つべこべ言ってないで入りな!!」
-ガラガラ-
勢気は母親に引きずられながら家に入る。
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-ヒュゥゥゥン-
-ガン-
-ゴン-
-ドサッ-
緑色の魔法生物が道端に落下する。
「…痛たたた…、いきなり僕をぶっ飛ばすなんて信じられないよ…」
緑色の魔法生物は金属バットで打たれた箇所を毛繕いしながら呟く。
「…誰だよ、馬鹿だから楽に契約出来るなんて言ったの…」
緑色の魔法生物は自己再生して愚痴る。
「うーん、このまま帰ったら部長やキューン先輩やアンゼリカ先輩に怒られちゃうな…、代わりになる素質者を探さないと…」
緑色の魔法生物は呟きながら月を見る。
其処へ…
「魅鳥はこの辺だったな?」
「はい、暦さん、苅藻さん、命さん、ありがとう御座います」
家の付近まで送ってもらった魅鳥は、暦達に礼を言い…別れる。
「またな、魅鳥」
「はい、また明日」
暦はそう言い、魅鳥はそのまま応える。
魅鳥は少し歩くと…
「…?」
道端に居る…見た目可愛らしい緑色の魔法生物が目に映る。
「初めましてだね、僕は銀河警察のミュンリ、君の名は?」
「…ふぇ…?」
緑色の見た目可愛らしい魔法生物…ミュンリは魅鳥に言って近づき、魅鳥は警戒する。
「ねえ、君の名を教えてよ」
ミュンリは無警戒に魅鳥に近付いていく。
其処へ…
-ガシッ-
「ぎゅむ!?」
ゴツい手がミュンリの頭を鷲掴みにし、ミュンリの顔が歪む。
「パパ…」
「…おう、他人の娘に何迫ってんだコラ…!」
「…いえ、その…コレは…」
銀髪のワイルドヘアーに強面の漢がミュンリに凄み、ミュンリは視線を逸らしながら言い訳する。
「…事務所行こか、あんちゃん」
-ギリギリギリ-
「…ひ…!」
ミュンリは魅鳥の父の迫力に青ざめ、そのまま連行されていく。
よくよく考えれば、暦はその筋の家柄の出であり…親交の有った魅鳥もその筋の家柄である事は十分に考えられる事である…。
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翌日…
「兄さん、コレ何かな?」
「…勇、そんな馬鹿げたものに構うな、置いて行くぞ!」
「わわ、待ってよ!」
石動兄弟は磔にされているミュンリから離れていく…。
「うーん…昨夜は酷い目に遭った…」
ミュンリは磔にされている十字架に手足を固定されたまま呟く。
「このままじゃ、うわばみのおやつにされちゃうよ…」
ミュンリは固定具を身体に取り込みながら呟く。
「はあ…今年中にA級と契約しないといけないなんて酷な話だなあ…」
ミュンリは道端に出て歩む。
「まあいいや、目星はつけたし、下手鉄砲も数打ちゃ当たるだろうし…契約しちゃえばコッチのもんさ」
ミュンリは極めて前向きに物事を考え、素質者を求めて街を徘徊する。
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付近の街中にて…
「ねえねえ、僕と契約して魔法少女になってよ!」
「うっわ!リアル9Bキター!!」
「そのネタはアッカァァァァァン!!!!」
-ドゴォォォッ-
「ぐふっ!?」
元サッカー部の嘉昌の素晴らしいシュートが決まり、ミュンリはゴミ箱へ吹っ飛ばされる。
-ガッシャァァン-
-カランカラン-
「ゴォォォル!!!」
「………」
嘉昌は拳を握り締めながら叫び、ゴミ箱の中にはまったミュンリは目を回して気絶する。
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「ねえねえ、僕とS-Xして魔女になろうよ!」
「や…ヤダ!」
ミュンリは股間から茸に似た器官を伸縮させながら言い、少女はミュンリから離れる。
「大丈夫、僕はテクニシャンだから…ね?」
「ヤダ…!来ないで…!」
ミュンリは茸のような器官を大きくさせながら少女に迫る。
-ズン-
「きゅぷぇ」
「はいはい、ウチの妹見て興奮するのは分かるけど、相手見て言うべきじゃないかしら?」
-ギュゥゥゥ-
「ぎ…ギブアップ…」
少女の姉がミュンリの茸のような器官を踏み潰し、ミュンリはその激痛と威圧感にギブアップ宣言をする。
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「ねえねえ、僕と組んで美少女戦士になろうよ!」
「…興味ない…」
「そんなこと言わずにさ!」
ミュンリは更に少女に迫るが…
「…しつこい汚物は消毒ね…」
-バシャァァァ-
-ジュゥゥゥ-
「熱ちちちちち!!?」
少女は何かの薬液が入った容器の蓋を開けてミュンリに薬液をぶっかけ、ミュンリは体中から煙を出しながら慌てて退散していく。
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「熱ち…何で一般人が対魔法生物用の消毒液なんかもってるんだよ…」
ミュンリはやっとこさ自己再生の終わった箇所を毛繕いしながら呟く。
「こうなったら変身術を使うしかないね…えいっ!」
-シュゥゥン-
「僕は一応女の子なんだからね!女の子が好物なだけさ!」
ミュンリは緑髪の美少女に変身し、どこかに向かって言う。
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刻は再び薄暗い夜…。
-ヴゥゥゥン-
「因果の黄昏」が広がっていく…。
『グォォォォォォン!!!』
「…芒霊!?」
苅藻達と共に帰り道を歩んでいた暦は、セイズ呪歌を聞いて見上げる。
苅藻達を始めとする一般人達は空間から切り離されたのか、因果の黄昏の中には暦しか居ない。
『呼んで…蒼月の巨人を…私達で…かの邪悪を打ち祓わん…』
暦の御守りが暦に話し掛ける。
『胸に手を当て…強く念じて…、…契約した時と同じ…想いを…』
暦の御守りが話し掛け、暦は胸に手を当て…強く念じる…。
『…呼んで…私の名を…』
「…コヨミ・ユミル!」
-ポォォォッ-
暦が力強くコヨミ・ユミルを呼ぶや、暦を中心に大きい魔法陣が現れる。
魔法陣からコヨミ・ユミルが現れ、暦はコヨミ・ユミルの中に跳躍する。
-バサァッ-
-ドォォォォォン-
コヨミ・ユミルは翼を広げ、蒼く輝く翼状光を展開して飛翔する。
満月の光を背に受け、コヨミ・ユミルの蒼月と紺のボディが活性化し、鮮やかに…神秘的な蒼月の如く輝く…。
『グォォォォォォン!!!』
-ドゴォォォン-
-ゴォォォォ-
焼き物の鯉の様な芒霊が、尾鰭を強く地面に叩き付けて跳ね飛ぶ。
『ウォォォォォン』
-ブシャァァァ-
鯉芒霊は口から泥水らしきものを吐き出し、牙を剥いて突撃する。
-ゴォォォォ-
-チャク-
-カチリ-
「その脇腹を…撃ち抜く!」
-ズドドォォン-
コヨミ・ユミルは魔導フィールドを展開しつつ飛翔し、収束魔導銃コンデム・リヴォルヴァーを展開して鯉芒霊の胴体部分を貫く。
『グォォォォォォン!!!!』
「面影は…下顎か!」
鯉芒霊はダメージを受けた途端、微かに下顎部分が動き、暦は面影の位置を看破する。
-ズゥゥゥゥゥン-
鯉芒霊は地面に落下し、ド派手な轟音を出して住宅街を粉砕する。
-ヴゥゥゥン-
「…あれは…魅鳥!?」
-ゴォォォォ-
…コヨミ・ユミルの魔導ディスプレイには…鯉芒霊の他に朋鳴魅鳥の姿が映し出され、暦は考えるよりも先に急降下する。
-ヴゥゥゥン-
『グォォォォォォン!!!』
「!!」
鯉芒霊の目が魅鳥を捉え、セイズ呪歌を浴びせる。
「あ……ぁ……」
魅鳥はセイズ呪歌により、恐怖で腰が抜け、身体が硬直化してしまう。
『ウォォォォォン!!!』
「魅鳥!!」
-ズドドドドォォン-
『ウォォォォォン』
コヨミ・ユミルはコンデム・リヴォルヴァーを連射して鯉芒霊の鰓と胴体部分を貫く。
-ゴォォォォ-
「ウォォォ!!!」
続いて魔導フィールドを展開したコヨミ・ユミルが凄まじい速度で鯉芒霊に迫る。
-バッキォォォン-
-ズゴォォォォン-
コヨミ・ユミルの突撃が鯉芒霊を吹き飛ばし、衝撃で鯉芒霊の胴体を二つに引き裂く。
-シャン-
「このぉ!」
-ドシュゥゥゥ-
コヨミ・ユミルはミスリル・ブレイドを鯉芒霊の下顎部分にある面影に突き刺す。
-ビキッ-
『ギャァァァァァァ!!!』
-ビシビシビシシィッ-
-ブシャァァァァァ-
面影を打ち砕かれた鯉芒霊は耳障りな断末魔をあげ、崩壊して泥水に変わっていく。
「魅鳥、無事か…?」
「…暦…さん…?」
暦は魅鳥に近づき、腰が抜けていた魅鳥は暦の声に反応して呟く。
「…良かった、無事で…」
「………」
暦は魅鳥の無事を確認するや、安堵する。
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お目汚し失礼