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土方くんお誕生日おめでとうなんていうわけないだろこのヤロー

と、いう名のお誕生日短文です

エムペであげるのがiPhoneからだととてもめんど…いやいや、時間がかかるので、こちらにあげようかなあ、12時になる前に、て感じです

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押し倒してキス(万高)



ゴツッ


勢いよく倒されて頭を強打。
鉄で出来た床はそれなりの鈍い音を響かせる。


「痛っ‥‥‥いきなりなにを、んむっ」


抗議をあげかけた口が塞がれる。最初に感じたのはヒヤリとした柔らかな肉。そしてそして淫らな動きで奥に入ってきたぬめった舌先。
上顎の歯列を舐められた時、思いもかけずぞくりと特有の感覚が身を震わせその舌を噛んでしまう。
しまったと思った時には既に遅く、途端に口腔にひろがる鉄錆の味。

そしてゆっくりと離れていく唇。

血の交ざった桜色の糸を引く先を見れば、親指の先で唇を軽く拭って楽しそうに見下げてくるその人が。


「やってくれるじゃねぇか。この俺に血を流させるとはなあ、万斉」


言葉だけを聞けば怒りを買ったかと思うが、その表情は自分の気に入りの玩具を見つけた子供そのもの。


「すまぬ高杉殿、しかし」

「色気のあることやってんだからその呼び方はやめろ。晋助でいい」


男同士にもそういう行為がありえることは知っていたし、高杉がどちらも気にしないことも耳には入っていた。だとしても自分に矛先が向いてくるなどとは、ほんの数分前には考えたことなど無かった。

いや、考えたことなどないとは嘘だ。
自分の心の奥、形になれずに蠢いているものが伝わったのだろうか。
まさか。

万斉は、『色気のあること』という割にはギラリとした獰猛な眼力にゴクリと知らずに息を飲む。
譲らない高杉に、コホンと一つ咳払いをして初めてその名を呼ぶ。


「‥‥‥晋助殿は」

「殿はいらねぇつってんだろうが」

「晋助は、何故こんなことをしたでござるか。拙者、主の戯れ事などに付き合う気はない故」

「ああ?聞こえねぇな」

「っ、とりあえず、上からどけ」

「俺に命令するな。俺ぁなあ、お前のそんなとこが気にくわねぇ。世間一般じゃあ認められねぇ攘夷に参加しながら自分だけ綺麗でいようなんて思うな。日の当たるところを求めすぎだ。ああ、気にくわねぇ。どうせなららいっそ闇で汚してしまいてぇってな」


高杉は体からも息からも強い酒の匂いを吐き出している。いつもより飲んでいることは伺い知れる。
万斉は溜め息を一つ零し、高杉の頭を両の手で挟み、瞳を合わせる。


「何があった」

「‥‥‥なんにもねぇ。もういい興ざめだ」


今の今まで万斉の上で馬乗りになってた高杉だったが、糸が切れたように表情が無くなる。離れようとする熱が気になり、立ち上がろうとするその腕を引き寄せて今度は自分の意思で高杉を引き寄せる。


「晋助、拙者は戯れ事に付き合うのは嫌でござる。それならば他の誰とでもするがよい。しかし、主が拙者を本気で思ってくれるならばいくらでも睦言を紡ごう」


甘く囁いたつもりだが、その腕は力の限り張り詰めて身を剥がし、立ち去ってゆく。

そんなことは、叶わぬ夢、か。

そう思って眼を閉じた万斉。扉の軋む音がし、あと残されるは一人、と思った時。


「他の奴にんなことなんて本気の顔していうなよ!ばっか!」


まるで子供の喧嘩のように言い放った高杉はドアの入口で逆光で表情がわからない。
しかし当たる光りに照らされている顔の輪郭の部分は赤くなっているような。
気のせいでなければ。


「心配せぬとも晋助にしかこんなこと言う気になどならぬ」


ああ、形にしてしまえば簡単なこと。
久しく忘れていた『愛しい』という感情。それに足して今は甘いメロディがのる。


「んなら金儲けの算段ばかりしてねぇでちっとはココにも居着きやがれ。俺にだって金はつくれる」


冗談ではない。
放っておけばこの人は身を武器にしてでも商談を取り付けてくる。
最初、そういった意味での頭のやり方に疑問を抱き自分から鬼兵隊の資金調達を申し出た。しかし今では護りたいのが、誰にも触られたくないのが本音。

愛しい。

先程までの獣はナリを潜め目の前にいるは尻尾を揺らしながら拙者を待っている黒い猫。


「そんなことはせずともよい。拙者が両方こなせばよいこと。で、ござろ?」

「そのくれぇ、やれねぇことには今度は俺の好きにさせてもらうからな」

「やってみせるでござるよ。‥‥‥但し、拙者も光の中だけでは少々疲れる。褒美にしばしの闇を」

「あっ」


ぐいとその腕を掴み胸の中に抱き込めば、小さくおさまる黒い猫。


「お前にそんな趣味はなかったんじゃねぇのかよ、だからこそ押し倒したってぇのに」

「晋助が拙者を変えた」






跳ねる鼓動は早過ぎてどちらのものともわからず、二人で闇に溶けることにした。













‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
キスお題
たまにはちょっとちがう万高。万斉受けじゃないよ(笑)
昨日寝落ちして今日プラスしたら長くなっちったf^_^;

キスマーク(万高パロ)


せっかく暗くしてもらったのに。
カーテンから零れてくる満月の月明かりは思ったよりも明るくて。

日に焼けない白い肢体を濃紺のシーツに浮き上がらせる。


「なんだコレは」


上から見下ろす彼の瞳が鋭くて思わずぞくりとする。


「はっ‥なん‥‥っっ!」


強く押された上腕部を見ると、そこにあったのは赤い跡。一つではなく薄いものから濃いものまでいくつも付けられている。


「少し相手をしないうちにこれとは見上げたものだな」

「あ‥‥」


言えない。

まさかキスマークをつける練習をしていただなんて。
前に万斉に付けられたのが嬉しくて自分でも万斉に付けたくて練習してだなんて、言えるわけがない。

だって万斉は。


「高杉晋助。流石、噂通りというわけでござるか」


噂、か。
万斉は俺が誰彼構わず手を出している男だと信じている。
だからこそ。
興味を持って近寄ってきた彼にそのフリをしているなんてことがばれてはダメ。
俺が、肌を合わせるのは初めてだったとか絶対いえない。
今日のこれが二回目だなんて言える訳がない。


「お前が相手しねぇってんなら俺ぁいくらでもいるんでな」


虚勢を張って、おまけに不敵な笑みまでつけてやる。


「拙者相手にそんなことをいう女‥‥いや、女だろうが男だろうが初めて。いいだろう。拙者でなくてはだめになるまでその身を溺れさせてやる」


そう言い切る彼、河上万斉こそ大学では有名人で。
女に困らない筈なのになんの弾みでか自分に興味を持ってくれたのが夢のようだった。

だって先に好きになったのは自分のほう。

ギラギラとして、獲物に食らいつく獰猛な黒い獣のような万斉。


愛しい獣を手に入れるために。



「おもしれぇ。やってみろよ」



嘘を重ねる俺。






眩しさに窓に目をやると、嘲笑うかのように一層輝く月が俺達を見下ろしていた。








*********
あれれ?ギャグ調の甘いのになる予定だったのにな、あれ?

さよならのキス(坂高)



月夜の綺麗な晩のこと


静かに襖が開けられる


その気配に殺気など微塵も感じられず


かといって起き上がることを望んでいる風でもなく


思わず寝ているふりをしていると



唇が塞がれた



すぐにそれは離れ、髪を一撫でして
来たときと同じように去っていく





「行くか、辰馬」





宇宙にいくと言い出した 阿呆は今夜発つのだろう

別れの挨拶のつもりか



だったらあんなキスしなければいいのに



「くそっ」



温かいものが頬を伝う

大切なものを扱うように

彼にしては似つかわしくない

優しい優しい





別れのキスだった






*********


お月見といえば高杉なので高杉いきました

もう一度キスを(土銀・幼なじみ現代パロ)

「なあ、もう一回していいか」

「やだよ。一回試してみるだけっていっただろ」

「つっても今のじゃよくわかんなかったし」

「わかんなかったんならわかんないでいいだろ」


わかんないままでいいよ。
『男』が好きなんだといった俺に、驚いた十四郎。
綺麗で真っ直ぐな幼なじみ。
性的な体験はあるのかと聞かれたから、一応て答えた。
ほんとはんなのあるわけねぇのに嘘ついた。
だからどうなんだと聞かれて焦って冗談でそんならキスでもしてみる?て叶わない夢をいってみたら即答で頷かれて俺のほうが緊張だっつうの。
少しかさついた厚みのある唇。
そっと壊れ物に触れるみたいに優しくふれたその時。
触れたところが熱を持つ。
震えが走ったことを気づかれないようにあわててこちらから離した。

なのに、


『もう一回 』


だって?
ムリムリムリ!
これ以上したら俺がパンクする。


ぐるぐるして、あーだのうーだのよくわかんないことを言ってたら、後頭部の髪の毛がガシッと掴まれる。


「てッ、うむ、んー!!んぁ、は‥‥あ、んんッ」


クチュクチュと音をたてて咥内を荒らす土方に、抵抗らしい抵抗など出来ず。
鼻にかかった声が自分のものだと認識出来たときにやっと離れていった。
まだ突然の激しいキスにボーッとなっている時に


「俺、お前のこと好きみてぇだ」


なんていうもんだから。


「俺もだよ」


言葉を返した先の顔が今までないくらい驚いていたのは一生心に残るであろう思い出。



勿論、その後の優しい笑顔も。







−−−−−−−−−−

久々のキスお題シリーズっすf^_^;
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