もっと笑いたかった。


もっと手を繋ぎたかった。


もっと色んな事を
話したかった。


もっと本音を出せば良かった。


もっと…


貴方の忘れられなかった誰かみたいに…


バカになれば
良かった…


救いようのない
ほんとのバカじゃないバカ。


結局はあの人の方が
バカではなかったのだ。


私が
変に壁を作っていたばかりに
色んなものを
失った。


あの時、
私が
全身で
あの人に
向き合っていたら
今、ここに生きている私は
在ったのだろうか?と
思う。


くだらないと言えば
くだらない。


過去を振り返ったって
あの頃には
戻れやしないのだから。


でも
人はどうして
思い出に
浸ってしまうのか…。


私は
過去を確実に
美化してしまっている。


自分のいいように
綺麗に塗り替えている。


ほんとバカみたい。
いや、
バカだな。


あの人は
私の事など
とうに忘れている。


思い出す事など
きっとないだろう。


私は彼にとって
多分一番
記憶に残らない彼女
だったと思う。


私にとっては
重く心に残る
最大の恋だったとしても。。。



ユカ