老眼が進んだ母親に、「大きな字の国語辞典を買ってきてほしい。」と頼まれて、書店に行ったが、題名に、「大きな字」と書かれた辞典はすべて、単語は大きいが、解説文はすべて極めて小さかった。

大きな字がウリの、意味を調べるのが目的なはずの辞典の、その意味を表す解説文の文字がぜんぜん大きくない矛盾。

「見るのは年取った人だから意味はわかるだろう。だから解説文は小さいのだ。」ということか?
「解説文まで大きくしたらかえって見にくくなる」とか?
単語と解説文の文字の大きさのギャップを言っているのだ。「大きな字」を標榜するなら、単語と解説文字にバランスをつけつつも、視力が衰えた人がちゃんと読めるように配慮すべきだ。

辞書出版界はほんとうに視力が衰えた人や年寄りとかのことを考えて辞書を作っているのだろうか。



思えば、巷には、高齢者に優しくない商品等が非常に多い。


例えば、商品の開封位置を示す目印が小さいとか、開けにくいとか、説明文字が小さいとかがありすぎる。

例えば、CDの包装セロファン。
これはほんとうに開ける位置がわかりにくい。素手で開けようとして2分かかって開けられなくて、激怒して、「新品のCDはもう二度と買わないぞ!」と誓ったことがある。

ご飯のパックのレンジにかける時間を表す文字。
これが小さすぎる。主食たる食べ物の温める時間くらい、商品名並みにはっきり明確に表してほしい。

ペットボトルをリサイクルする際のラベルのはがす位置表示。
わかりにくいとかはがしにくいとかある。特にポカリスエットとかのペラペラしたラベル。はがしにくく腹立たしい。

スナック菓子の開封。
大の大人、力自慢の男でも、開封できないものがある。
また、開封しやすくても、変に美しくなく切れる袋も多くあり腹立たしい。

瓶詰めのキャップ。
開けられないものがある。開ける人は皆、握力のある男ばかりを想定しているのだろうか。

トイレットペーパーの使い始めの部分。
最初のところがくっついていてはがす方向もわかりにくい。
間違うとかなり、場合によっては際限なく紙が無駄になる。なんとかならないか。


などなど、今後も高齢化が激しく進む世の中にあって、ほんとうに高齢者の立場に立った商品のあり方が求められる。


とにかく。
企業には、消費者が商品を使う際の基本中の基本、最初の使うまでのアクションがスムーズに行くように、使った際に違和感がないように、弱者の立場にもなりきって、再確認の上、構成を再構築等してもらいたい。



画像は今日の晩のおかずのカレー。
夜にはご飯は食べません。