サクッとしたキツネ色のトースト。バターのいい香り。
ディッシュには程よい焼き加減の目玉焼きとウィンナー。さらに彩りのよいサラダにはサワードレッシングがかかっていて、右上には舌が焦げるくらいのアツアツの珈琲が香ばしいかおりを放っている。

豊かだ‥豊かな朝食だ…

柔らかな陽光のテラスには、綺麗に盛られた花を眺めながら小鳥のさえずりに耳を傾ける私がいた。

日経に目を通しながら赤ペンでチェックを入れる。あれとあれは「売り」だな‥新刊はブックオフで1/10で買ってくれるだろう…(そっちか)

以上、妄想です(ハァ?)

私が油もの食べられるわけないんです。トーストだって、ドレッシングだって、もちろんウィンナーだって、バターだってクロワッサンだって、だってだってだって、だーってだってなんだモン(って私はキューティーハニーかっ)

今まで炭水化物(ライス)完全カット生活を3カ月続け、体調に変動をきたし、「このままではマズい」と思い、最近炭水化物として朝昼晩とバナナを1、2本ずつ、カロリーにして400kcal程度摂るようにし、1日のトータルカロリー800の生活から1200にした、たったそれだけで体重が2kg増えてしまいました。

入院先の看護師には言ってません。私はウソをついている。2kgのウソを。看護師と、自分の意志と、そしてこんな私のことを応援してくださる皆さんに…

私はもうダメだ。ウソに耐えられない。かといっていま急激に食事を断って思考、脳みその萎縮を惹起して構わないと思えるほどの勇気も私にはないんです。やらねばならない勉強があるのです。

普通に食べて、いや、体重90kg弱の私が常人に比べはるかに低いカロリーを食べて、何で体重が増え続けていくのか。
そして私には、珈琲タイムにクッキー一枚食べる楽しみさえないのだろうか。
これから一生、鼻の頭を指で触ってもぜんぜんアブラがつかない暮らしを続けて行かなければならないのだろうか。

A5ランクの牛肉とかカルビなんか食べられないのはわかる。胸の大動脈に人工血管入れるとワーファリン(血液サラサラに保つ薬)飲む関係で納豆食べられないのもわかる。我慢しよう。

ですが、ですが一切れのクッキー、ワンピースのケーキピッツァさえ食べられないというのは、私これから何を楽しみに生きていけばよいと言うのだろう。
これが今私を落ち込ませている主要な原因なのである…

今日のメインディッシュは玉こんにゃくとエリンギの煮物です。さあ、お祈りして食べましょう