そんなふうに思えるのが『恋』だとしたら。
(ぼくは、知ってる――)

建.築探偵『一角.獣の繭』(篠.田真由美 著)
人から延々誘拐している建.築探偵のシリーズ17本目にあたる上記タイトルにおいての爆弾ヵ所です。まだ読み途中ですが一度冷静に冷静に。
度々京介氏と蒼君が形成する高濃度プラトニックシールドに驚かされます。蒼の場合、感情経験においてはあらかた京介で経験済みなのが問題ですよね。第三者視点の自己分析が出来るまでに至っているのに、いざ京介を目の前にすると冷静な分析すらふっとんでしまう蒼はそういえば二十越(よく忘れる)
思考状態と実状態が噛み合ってないくらいが人間らしいです。

シリーズ通しでここまで読んで来ても京介氏の考えていることさっぱりわからないのですが。いつも最後の方は「さっさとゲロっちまえよ京介えええっ!」という状態です。ええ、そう思ったらまさに作者の思う壷にはまっているのだとは重々承知していますが、やっぱりイッラーとします。ホー〇ズ来の推理ものの醍醐味何でしょうが我慢弱いので。グラハムなので。
とりあえず京介氏について解ることといえば、引きこもりの割にアグレッシブに動きながらもとても健康的な生活をしているわけではないのに筆舌尽くしがたいかんばせらしいので非常に面倒臭い事ですかね。
この野郎!と思いつつも蒼に対しては言葉で語らずじっと待ち続けたり、器用不器用になるからこそときめいてしまうんですよね。くそっ。ダメ親父の不器用な息子愛を見たときに起こるときめきに似ています。