建.築探偵『黒.影の館』(篠.田真由美 著)

読了です。
次がシリーズ最終巻になりますが、読むのは少し先になると思います。

今作の題材として登場するミ.レイの『オフィーリア』。その絵については作中で神代が「とても怖い絵」と表していましたが、確かに、似たような感想を抱いています。
絵は綺麗なんですけどね…。図録等でしか見たことはなくても、何とも言い難いあの表情と、あと水中から伸びる手首が異様に怖かったのか印象に残っています。
その辺の恐怖原理というものを作者が文章にして表していたので、成る程、納得。「肉体は息をしていても、魂は死んでいる」。そのズレを理解していなかったからこそ、うまく型にはまらないものに対して理解しがたい恐怖を感じていたんだな。と、スッキリしました。