いつも思うことがある。


それは、お経を聞いていると、気持ちが落ち着く、ということ。


黙って聞いていると、ほんと気持ちが落ち着くし、心地よい。

時にうっとりする。
うとうと、でもあるし、なんというか、うっとり。懐かしさと安心感がある。


「やっぱりこれだよ」という安堵感。


昔からそうだった。


幼少のときから。


もしかしたら生まれたときから。


さらにもしかしたら生まれる前から。



私はもしかしたら、生まれる前、前の世にいるときからお経を聞いていて。


で、お経で送り出されていたのかもしれない。



時々、なくなった父が、沖から船で、私を助けにきてくれる夢を見る。

黄色い海の沖から。



お経を聞いていると、そんな安心感と、いつでもあの世と行き来できるのだ、という、そんな気持ちになる。


いつかあの世にいくのは、急ぐことではないが、なんとなく楽しみでもある。