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春アニメの日5…


話題:ひとりごと
ガンダム水星の魔女シーズン2と青のオーケストラがバッティングしてる件。
日曜のEテレアニメ枠、17時に移動したんか。


さっきまでクラシックTVの青のオーケストラコラボ回をリアタイで観てたんだけど、青のオーケストラは再放送が木曜夜にやると知って安心した。

青のオーケストラもなんとなく気になっているんですよ。作画が本気出しすぎてる…。
バイオリン初心者の秋月の声優さん、キュアプリズムだ。なんか見たことある名前と可愛い声だな〜と思ったから。


日5リアタイはガンダム水星の魔女シーズン2で決まりです。やっぱり気になるのはガンダムだよ。水星の魔女2期は一体どうなるんだ?

1期の最終回がショッキングだっただけにめちゃめちゃ気になる…。


そういや番宣で弱ペダ入ってた時間帯、4月からタイバニ2期やると知りましたが1期観てないけど、もしかしたらタイバニちょいちょい観るかもわからん。

ヒーローものな時点で好きなやつかもしれないし。5分PR番宣観ましたが、単純に面白そう。


無題


話題:おはようございます。
昨日の拍手12個ありがとうございます。昨夜は睡魔に負けて深夜ドラマ最終回見逃した…けどいいや。
春だからなのか、眠気には抗えない…。なんでこんなにも眠いんだ。

今朝は頭痛がひどくで頭痛薬飲みました。頭痛は滅多にないからなー。



なんかまた変な夢見たんだけど、自己満小説season3に直結するような感じの内容だった。
season3は未定なんだが…。

こうなったら番外編もう1つ書いてseason2を終わらせるか…。夢がやったら生々しかったんだよ、描写が。夢なのに。



最近花粉症なのかくしゃみめっちゃ出る…。ひどい時は鼻炎薬飲まないとキツい…。
家の裏が山ってのもあるんだろうか。


番外編 御堂と錦裏(下)

鼎と御堂が喫茶店で錦裏と遭遇してから約2ヶ月後――


ゼルフェノア本部になぜか錦裏がやってきた。御堂は驚きを見せる。

「せ…先輩!?なんで本部に来てるんですか!?それに柚希も一緒だし」
柚希は至って普通の格好だったがバッグがなんか気になった。ちょっと大きくないか?

「え?今日は撮影だよ。本部の一部をお借りして柚希を撮るのさ。雑誌の創刊号本部に送ったけど見てくれた〜?」
「見たよ。めちゃめちゃニッチでマニアックな雑誌にしか見えないけど…」
御堂、戸惑いながらなんとか言う。

「ゼノクスーツ着用者向けだから、マニア向けに取られても仕方ないよね〜。
柚希は着替えてきていいよ。今回の撮影場所は講堂と屋上なんだよね。それなら機密は守られるでしょ。ゼノクは機密だらけだから撮影NGだが、本部はゼノクに比べたら緩い方なんでね〜」
「…先輩、ここ家みたいな感覚で言わないで下さいよ…」

「いやー、間接的にゼルフェノアと関われるのが嬉しくてね。柚希も本部に来たかったみたいだよ」
「柚希」

「なーにー?兄貴〜」
御堂は着替えに行こうとした柚希を呼び止めた。


「お前、誰にスカウトされたんだ?就活で東京に来てたのは知ってたけどよ」
「…両腕が黒くてカッコいい義手の人だったよ。すっごい優しい人だった」

「それ…蔦沼長官だぞ!!」
「…え?えぇええ!?」
柚希、タイムラグでパニックに。


「ゼルフェノアの『義手の長官』…知らなかったの?なんで『仮面の司令補佐』の鼎は知ってて長官は知らないんだ…。
長官だからメディアの露出もあるってのに」
「私、紀柳院さんばかり応援してたから。ミーハー丸出しだけどね」


それで知らなかったのかい…。


鼎はなんであの時柚希がミーハー丸出しなリアクションをしたのか、ようやくわかって安心した。


「柚希、私はあの時少し怖かったんだよ。いきなり手を触られたからね」
「紀柳院さん、繊細なんだ…。気をつけます」

「そんなに落ち込むな。そっちはこれから撮影があるんだろ?着替えないのか?
ゼノクスーツに着替えるとなると、女子ロッカー室は手狭かもしれんな…。
スーツの上から服を着るんだろう?だから荷物が多いのか」

「そうなんです…。通常のモデルさんの撮影と違うからこんな感じなんです。
ゼノクスーツは支給されるシステムで、服は借り物。スタイリストさんも来てますよ。でもゼノクスーツ着用者向けなんでメイクさんはいないんです」


確かに変わってる…。


鼎は柚希にある部屋を案内した。

「ここで着替えればいいよ。着替え中はドアの鍵はかけておけ。
柚希はゼノクスーツに慣れたのか?」
「慣れました。先輩モデルの雅さんのおかげです。プライベートでも仲良くなりましたし」


柚希は世渡り上手なタイプらしい。



ゼノク。蔦沼は西澤とこんな話をしていた。


「例の雑誌、珍しいのか好評みたいですよ」
西澤がしれっと報告。

「最初は物珍しさで買う人もいるんじゃないの?ニッチでマニアックだし。表紙からして異様でしょ」
「しかし長官、よくまぁあんな攻めたプロジェクトを実行しましたよね。
ゼノクスーツ着用者向けのファッション雑誌って前代未聞ですよ!?確かに統計ではスーツ着用者は女性が多いからって。だからといって本当にやりますか?」


「これは実験も兼ねてるの。ゼノクスーツの知名度もそこそこ上がったから、次の段階に行きたかったわけね。
七美には頭上がらないよ…。彼女はずっと動画配信サイトでゼノクスーツの知名度を上げようと、色々チャレンジしていたからなぁ…。今でも不定期に上げてるんだっけ?」
「ゼノクスーツ着用者が料理やお菓子を作った回は好評らしいのが意外すぎますって。半分料理チャンネルじゃないですか」


「七美はユーチューバーじゃないと言い張ってるあたり、意図が違うんだろうけど。彼女はゼノクスーツの知名度を上げる狙いでやっているからね。
そうすれば街中にいるゼノクスーツ姿の人に対する偏見もなくなるでしょうよと…。難しいんだけどさ」



本部では本部見学しつつ、錦裏が柚希を撮影してる。


いちか達はこっそり見学。

「ゼノクスーツ着用者向けの雑誌、初めて知ったけど…まさかたいちょーの妹がモデルだとは。意外っす」

「いちか。柚希はビジネスゼノクスーツ着用者だからな。普段は至って普通の格好だぞ。撮影の時だけあれ着るんだとさ。
…プライベートで先輩モデルと会う時もゼノクスーツ姿だって聞いたぞ」

「慣れって怖いなー…」



撮影終了したらしく、柚希は服だけ着替えた。なぜに?

「これから雅さんと約束あるんで、私はこの姿のまま帰ります。お疲れ様でしたー」
「おつかれー」

宇崎は相変わらず軽い。



「『雅』ってなんか聞いたことある名前だな〜。雑誌か何かで見た気がするっすよ」
鼎はどこからか、ゼノクスーツカタログを出してきた。そしてページを捲る。

「雅はこの製品カタログの専属モデルと聞いた。ゼノクスーツ着用者のモデルの中ではベテランらしい。
スーツ着用者モデルは顔が見えないから長く出来るんだろうな。
雅はゼノクで治療していたと聞いたよ。おそらくこの男性モデルもゼノク出身だろうな」

「なんか長官が噛んでそうですな…」



御堂は錦裏と休憩所で談笑中。


「先輩、間接的にゼルフェノアに関わるってあんま変わってないじゃないですかー」
「ここ、家みたいなもんだし。たまに遊びに来るから。楽しみにしてろよ、後輩。
ところで…司令補佐と付き合ってんの?ずいぶん仲良さげだったから」


それ聞くか!?御堂はコーヒー吹きそうになった。


「御堂、隠さなくてもいいんだよ。ホントお前はわかりやすいよ」
「先輩からかってるんですか…」



本部から程近い某カフェ。
そこで柚希は雅と合流していた。


「雅さん、待たせてしまってすいません」

「いいのいいの。どうしてもタイムラグが出てきてしまうのは仕方ないから。
ゼノクスーツ姿で試しに1日過ごしてみればわかるよ。大変だからね。トイレもどうしても時間かかっちゃうし。
今はスーツも改良されて楽にはなって来てるけど、人によってはお風呂やシャワーの時も断固脱がない人もいるんだ。男性に多いけど。いや…スーツをあえて脱げない仕様にしている人も稀にいるかも。私も1回会ったことある」

「なにそれシビア…」
「ごめんねいきなり。でもこの撮影の雰囲気はゆるくていいでしょう?」
「はい。なんだかあの編集部みたいで」

「編集部の意向でゆるくしようってなってるから。あの雑誌、私の連載も決まったから一緒に撮影もこれからあるかもしれないよ」


「雅さん、私をスカウトした人…ゼルフェノアの長官だって知って動揺しています。まだ」
「私も長官にスカウトされたなー。ゼノクにいた頃に。あの人、けっこう攻めたプロジェクトを思いつくからすごいのよ。
この雑誌もそうなの。ゼノクスーツの知名度そこそこ上がったから実行したみたいだよ。知名度貢献には『七美』って人がかなり絡んでるとか」
「ゼルフェノアの人なんですか?」

「いや…ゼノクで現在も怪人由来の後遺症治療中の患者だよ。重度だから回復が遅くてまだゼノクにいるみたい。
最近は軽度レベルになったから、外出出来るようになったとか」

「回復してるんだ…。雅さん、なんでそんなに詳しいんですか?」


「七美とは知り合いだよ?たまに連絡してるし。なかなか会えないけどね」



本部ではようやく錦裏が帰宅。


「そいじゃ俺は帰るね。また来るからな〜」
「先輩、遊びに来なくていいですよ…」

御堂、錦裏に振り回されてお疲れな模様。
振り回されたけど、先輩との久しぶりの会話はそれはもう楽しかった。


鼎はそんな御堂をいとおしそうに見た。
彼女は顔の大火傷の跡を隠すため、白いベネチアンマスクを着けているのだがどこか表情があるように見える時がある。


「鼎…どうした?」
「なんでもないよ」


鼎からしたら何気ない会話がなんだか嬉しくて。

「和希、実家って都内じゃなかったのか。てっきり都内かと…」
ちなみに鼎は都内在住。鼎の本名である、都筑家があった場所も都内だった。

「ギリ首都圏だよ。組織に入る時になってめんどくなったからシェアハウス借りたんだよ。俺の実家、興味あんの?」
「いや……ない。和希の家に私が行けば誤解される。色々とな」


御堂はいまいちわかってない模様。

「和希は自分のこと、話さなすぎなんだよ…」
鼎、少しご機嫌斜め。
「わかったって。これからもう少し自分に素直になるからさ。な?」


御堂、なんとか彼女の機嫌を取ろうと必死。

「そうだ。帰りに彩花堂のケーキ奢るから、それで許してくんねぇかな…」
「最近買ってなかったし、乗った」


宇崎はこんな2人の他愛ない会話を聞いてはニコニコしてる。
お前らホントに仲良いよな〜。いつの間にあんなにも仲良くなってんだ?


番外編 御堂と錦裏(中)

喫茶店でまったりとした空間の中、鼎と御堂はなんとなくゆるい雰囲気になり始める。


「和希の戦闘スタイルはかなり独特だが、誰かから影響受けたのか?」
鼎は前からずっと気になっていたことをそつなく聞いてみる。

「…え?錦裏先輩のおかげでこうなったんだよ。
俺さぁ、どうやら癖がものすごく強いみたいでさ…先輩から『御堂は癖が強いから、対怪人装備は合わないんじゃないか?』ってなったわけよ」
「それで対怪人装備じゃない、カスタム銃とサバイバルナイフが基本装備になったのか」

「先輩には頭上がらないわ…。先輩がいなかったら、ゼルフェノアにはいなかったのかもしれないし」



鼎は喫茶店に入店してきたある人物をチラ見した。
「和希、あれ…錦裏じゃないのか?」

御堂は鼎が示した方向を見る。錦裏と…誰だろう。2人組だ。


「あれ、御堂だ。奇遇だな〜こんなところで会うなんて」
錦裏は鼎と御堂が座っているテーブル席の隣に座った。

「先輩…となんで柚希(ゆずき)がいるんだよ」
「兄貴久しぶり〜。錦裏さんが帰ってきたからちょっとね」


「…和希。柚希とは…妹か?錦裏とはどういう関係なんだ」
鼎の声が若干低くなる。

「あー、説明してなかったわ。御堂家と錦裏家は家族ぐるみの付き合いなんだよ。すんげー仲いいのよ。
柚希は妹だ。…鼎、今まで家族の話とかしてなくてなんかごめん」

「そうだったのか…」


柚希、間近で司令補佐の鼎を見て感激。

「き…紀柳院司令補佐ですよね!?本物だ…カッコいい…!」
柚希は思わず「仮面の司令補佐」鼎の手をとった。鼎は一瞬ビクッとする。鼎は黒手袋越しだが、なぜだか緊張した。

「お会い出来て嬉しいです〜。キャー」
「柚希、鼎が戸惑ってるから手…離してやれよ」


御堂は柚希に注意した。
「ご…ごご、ごめんなさいっ!つい有頂天になっちゃいまして」

柚希は手を離した。鼎はほっとしたらしい。いきなり手をとるとか、この妹…いちかと雰囲気が似てるが悪気はないようだ。


「先輩と柚希は何しに来たわけ?」
御堂、だるそう。

「これから出版社に行くんだよ。ほら前言ってなかったっけ?兄貴忘れたの?
大河さんは雑誌のカメラマンやってるでしょ?
私…この出版社がゼノクスーツ着用者向けの女性ファッション雑誌を出すとかで、『モデルをやってくれー』って言われてさ。モデルと言ってもゼノクスーツ姿だから顔は一切見えないんだけどね。のっぺらマスクで動くマネキンみたいになっちゃうが、気にしないよ」


ゼノクスーツ着用者向けの女性ファッション雑誌って…意外と需要あったんだ…。
この世界ではちらほらとゼノクスーツ姿の人がいるが、なぜか男性よりも女性が多い。色々と事情もあるのだろう。

ゼノク職員の烏丸みたいな人もいるから、事情は人それぞれ。


「間接的にゼルフェノアに関わることになるからよろしくね♪」
柚希は楽しそう。

「2人ともこれ見てみる?雑誌のサンプルというかイメージ資料。これは見せてもいいやつだから大丈夫だよ。プロモーション用資料だからね」

錦裏はイメージ資料を渡した。


鼎と御堂は資料を見た。
ゼノクに置いてあった、ゼノクスーツカタログをブラッシュアップしたような感じらしい。スーツ着用者のお悩み相談のページを設けてあるあたり、女性誌って感じだが。


「良かったら一緒に出版社とスタジオに行かない?ゼノクスーツのカタログ用の撮影してるとこ、見れるかもよ」
「いいのかよ…俺と鼎が押し掛けて…」

「いつかは司令クラスの人に現場見て欲しいって出版社の人達が言ってたから、ゼルフェノア関係者の見学は大丈夫みたいだよ」
「柚希…お前、モデルと言ってもゼノクスーツじゃ誰が誰だかわからんと思うんだが…。顔見えないし。それでもやるのか」

「必要とあらば、やりますぜ」


なんとなく和希に似てるな〜。柚希は…。



4人はコーヒーブレイクした後、件の出版社とスタジオを見学することに。


スタジオではゼノクスーツカタログ用の撮影が進んでいた。最新版のカタログの撮影だそうで、男性モデルと女性モデルがいたが2人ともゼノクスーツ姿で顔は一切見えない。
製品カタログの撮影なため、モデルはゼノクスーツだけ着てる。


ゼノクスーツのモデル専門カメラマンの1人が簡単に説明する。

「ゼノクスーツの撮影って難しいんですよね。モデルの顔が見えないですから。モデルの2人はゼノクスーツ着用者なんです。彼らはベテランですよ」


だから自然なんだ…。


「柚希ちゃん、ファッション誌向けだとゼノクスーツの上から服着るから暑くなりますよ。夏は熱中症注意だよ」
「わかってますって。それにしてもこのモデルさん達すごいな…」


「ゼノクスーツ姿でモデルになりたい人はなかなかいないですからねぇ。
でも怪人由来の後遺症で苦しんでる人はいますから、このような雑誌やカタログは必要なんですよ。ちなみにゼノク公認です」


ゼノク公認ってなんかすごいことになってる…。


「最近、ゼノクスーツ着用者…若年化してるのかな…。学生さん達がかなり悩んでいるようなんですよ。
いじめの温床にもなりかねないですし。中には親子もろともゼノクスーツの方もたまにいますからね。心が痛くなりますよ」

「そういえば街中にちらほらいたな…ゼノクスーツに学校の制服姿の人達」
鼎は思い出した。


「それで雑誌の刊行に踏み切ったわけか…熱意すげぇ」
「ゼノクスーツ着用者向けの雑誌編集部にもスーツ着用者を入れるようにしています。当事者の意見は大事だからね」



スタジオを後にした後、出版社の見学へ。件の雑誌編集部を見せてもらえた。


「ゼルフェノア本部の紀柳院司令補佐と御堂隊長だ…!」
編集長らしき人が大袈裟に反応してる。

「編集長…2人とも戸惑ってますよ〜」
副編集長が茶々入れる。件のゼノクスーツ着用者向け女性ファッション雑誌の編集部はどこかゆるい雰囲気。


編集部には確かにゼノクスーツ姿の女性が数人いる。

街中で見るよりも多いゼノクスーツ率。この編集部には5人いるんだとか。
5人のスタッフは自分だとわかるように、思い思いの好きな色のゼノクスーツで主張していた。ファッション雑誌の編集部なせいか、お洒落に見える。


撮影を終えたあのゼノクスーツ姿のモデル2人も来た。
ゼノクスーツ関係は部屋が近いらしい。カタログ編集部は隣だとか聞いた。


「撮影お疲れ様でーす」
編集部が2人を労う。

日頃からゼノクスーツ姿のモデル2人はスーツの上から服を着ている。カタログ用の撮影時はスーツのままのことが多い。


専属モデルの1人、女性の方が柚希に話しかけた。

「御堂柚希さんですね。これから撮影は大変になりますが、楽しもうね。このスーツも慣れればなんてことないから」
「雅(みやび)さん、頑張ります!」

「じゃあ早速スーツ着てみようか?最初は違和感すごいと思うけど、ちょっと付き合うよ。肌触りはいいし、通気性もいいから大丈夫だとは思うんだ」
「い…いいんですか!?」
「このフロアはゼノクスーツ関係だから試着部屋も充実してるし、私達スーツ着用者には優しい仕様なんだ。だからこの出版社と近くのスタジオには見学者が来るんだよ」


「雅さん、試着します」
「じゃあ行こっか」

2人は同じフロアのどこかへと消えた。



鼎と御堂は錦裏がいないことに気づいた。


「錦裏がいない…」
そこに編集長がカットイン。

「司令補佐、彼はまだ復帰出来ないので今日は下見だけですよ。
異界にいた期間が長くて弊害出てるから、もう少し休ませないと。見た感じ、かなり慣れてるみたいですが」



錦裏は変な感じになっていた。まだ復帰には時間かかるかな…。
錦裏はふらふらと出版社を後にする。



出版社のとあるフロアの一室では柚希が初めてゼノクスーツを着ていた。


「初めてならこの色の方が見やすいかも。とりあえず薄いベージュにしてみたよ。どうかな?視界が狭いのは仕方ないんだけど、慣れるから」
「…なんだか…変な感じがします…。でもなんだろう。守られてる感じがする…不思議」


「このスーツ、不思議だよね。怪人由来の後遺症がない人でも着る人いるの、わかるんだ。
見た目はあれだけどさ、肌触りはいいでしょう?あとそんなに苦しくないでしょ?」
「なんかこのままでいたい…かも。雅さんは1日中ゼノクスーツ着てるんですよね?人前ではずっとその姿なんですか?」

「ゼノクで治療は終えてるけど、まだ微妙なんだ。それに不安だし…。
1年に1回、ゼノクに行って見てもらってますから」

「専属モデルも大変そう…」

「柚希ちゃんはまだ縛りが少ないからいいかもね。
ゼノクスーツ着用者向けだけど、『ファッション雑誌』のモデルに抜擢されたわけですし。自信持っていいんだよ」
「まず、このスーツに慣れないと…。違和感に慣れなきゃ…」

「そのスーツ、あげますよ。ここにある試着用は貰ってもいいんです。新品ですし。
モデルしてるとどんどんゼノクスーツ増えますけどね〜。ゼノクスーツはマスクが口に触れる関係で貰うか、買うハメになるんですよ」



鼎と御堂はようやく出版社を出た。編集部のスタッフに捕まり、質問攻めにあったせいで疲れたが。
特にゼノクスーツのスタッフが意外と押しが強くてたじたじに。


「錦裏がカメラマンしてたなんて知らなかったぞ…。まだ復帰出来ねーみたいだが。しかも柚希がゼノクスーツでモデルって寝耳に水もいいとこだぞおい」
「柚希が姿を消したのはスーツの試着だったみたいだが」

「…次会うときは柚希のやつ、ゼノクスーツ姿かもしれねぇぞ…。
編集長言ってたじゃん。ゼノクスーツのモデルで元々着用者じゃない人は、ある程度慣らす期間があるって…なんか複雑」


兄貴からしたら複雑だよな…うん。



翌日。いつもの本部。


「暇だー…」
御堂のボヤき。
「暇なのは平和だってことだろうが、和希」

「鼎まで室長と同じこと言ってやがる…」



番外編(下)へ。


14枚のドミノみたいな橋


話題:今日見た夢
めっちゃ変な夢を見た。橋が出てきたんだけど、14「本」ではなくて14「枚」。
橋の形状はよく見かける平面の橋の上に巨大なドミノみたいな板が14枚並んでる。

ドミノのような巨大な板はコンクリート製ぽかった。


その14枚の巨大ドミノの上を渡らないと、橋は渡ることが出来ない。

巨大ドミノの板と板の間には渡れるようなものは一切設置されてなく、板の上に乗ったらジャンプして次の板には行けない仕様。


どうやって板の上に登ったのかわからない。気づいたら板の上にいた。
巨大ドミノの高さはどれくらいだろ。けっこう高かったな。



ドミノみたいな橋、あれはなんだったんだ。


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