プライベートな会話が苦手ということは、当然、家族との会話も苦手だということ…
だけど私は気付いていなかった。
なぜ自分が辛くなってしまうのか、わからなかったんだ。

息子と主人…
私は2人にだけは気を許していた。
だって家族だから。私がやっと手に入れた家族だから。
だから私は身構えずに話すことができた。
話すのが嫌じゃない、むしろ楽しい相手。
なのに…
私の体は話す時間に比例して疲労していく…
それが会話のせいなのだと気付いたのは、限界点を突破してしまい堪えられなくなってしまった時だった。

けどまあそれは、仕方ないと言えば仕方のないことなのだと思ったりもするの。
私は本来、喋ることを得意とせず、自宅で口を開くことがほぼない生活を営んできた。
しかも長年の支配下生活で染み付いてしまった癖のせいで、自分が思っている以上に神経を使っている…
だから疲労しない方がおかしい。
ただ…まあショックだった…
私は家族とですら普通に話せないのかと…