不法浸入未遂

話題:毒親
あれは私が主人と結婚して間もない頃だった。
母親から電話には出ろ!と言われていたが、丁度その時、私は中耳炎にかかってしまっており、耳が痛かったので、母親のコールをずっと無視していた。
仕事も中耳炎で、お休み。そんなある日の夜のことだった。
誰かが我が家の敷地内に入り込みガサガサする音がした。
当時私は物音恐怖症。私は怯えた。
そして、そんな私を心配した主人が外に出て、その犯人を突き止めることになった。
犯人は私の母親だった。
母親曰く『娘が住んでいるのだから、勝手に家に浸入してもいい』そうだ。
この母親、前の旦那の時に前科がある。
そんなわけあるか!普通に不法浸入だ。
こんな思想なので、頭がおかしいと言われるのだ。

犯人が母親と分かったので、私は仕方なく玄関に赴いた。耳痛いのに…
そして会話中、母親が私の主人を呼び捨てした。
ブチッ
私の中で何かがキレた。
前々から気に入らなかった。でも言わずにいた。だがキレてしまったものは仕方ない。
『ちょっと。人の男の名前を気安く呼び捨てにしないでくれる。かりにも、よそ様の子だよ。失礼だと思わないの?』
母親は、それを聞き怒り狂った。
『お父さんに言うからね!』
そう捨て台詞を吐くと去っていった。
結局、最後は父親頼みか…
ホント自分では何もしない人だなぁ…
いつもいつも、誰か(私も含む)頼り。責任も取らない人。誰かに罪を擦り付けたりもしたっけ。
こんな人が母親なのが恥ずかしい。
まあ今は母親だと思っていないけどね。一応、産んでくれたので母親だと呼んでるだけだよ。

そしてその数日後の夜。案の定、父親が訪ねてきた。
対応は主人に任せた。
父親は主人から正しいあらましを聞き、納得して静かに帰っていった。
結論、母親が悪い。
そりゃそうだ。父親は、流石に社会でもまれ、常識もある程度身に付けた人なのだ。
母親よりはマシな人間性をもっている。
個人事業主でもあるので、常識があって当然。
まあでも、マシなだけで毒には違いないのだけどね。

純真・純粋・純情・純愛


話題:夫婦
齢4才にして汚されたが、自分とは無縁と思いつつも、純真・純粋・純情・純愛に憧れ続けた女と、純真・純粋・純情・純愛を貫き抱き続けた男。
二人は出逢い、結婚した。

意見の食い違いは、よくあった。
私は自分を大事にしていなかったので、その度に主人と喧嘩することになるのだ。
私は穢れた自分を呪い、女であることを呪う。
主人は私は穢れていないと諭そうとする。
しかし私の過去の男性遍歴については、主人は無理解。私が条件反射的に固まる、泣けない、怖くて諦めるというのが理解し難いものだったらしい。
なんせ純真・純粋・純情・純愛の人だからね。
何度も責められた。泣かれた。
そんなことを繰り返すうちに私の心は壊れた。

そうだよ…本当は泣きたかった、苦しかった、怖かった、嫌だった…平気なわけないじゃないか。私は主人に指摘されるまで、気付いていなかったんだよ。
野良犬に噛まれたようなもの。
それで終わらせてきたから。
そもそも、自分は穢れていると思っているので、そういう扱いを受けても仕方ないと思っていたからね。
でも主人は違ったわけだ。
主人にとって私は大事な初恋の人…
私にとっては、もう過ぎたことだし、どうでもいいことだが、主人にとっては違う。
私に関わりのある全ての男性が悪。
今も恨んでるらしいよ、私を翻弄しながらも、大事にしなかったことをね。

似た者同士


話題:夫婦

主人と私は、とても似通った境遇(イジメ、虐待、貧乏)で育ってきた。
もっとも、主人は男のせいか私より過酷だったけどね。
その話は本人が知られるのを嫌がるため割愛させていただく。
しかしそれは、私にとっては仲間がいた。という強い力になった。
私の話をあるわけないなんて言わないで、信じてくれた初めての人。
(もっとも、話すこと自体が珍しい)

イジメ&虐待&貧乏あるあるを二人で遅くまで話続けたなー
私が主人にだけ特別な感情を抱いたのは、そんなバックグラウンドがあったからかもしれない。
この人もまた去っていくだろうという恐れと、この人なら愛を教えてくれるかもしれないという期待。
主人は今までに居なかった逸材だったので、期待が頭から離れなかった。
まあプロポーズがヤンデレだったのは、ご愛嬌。

披虐待児は歪んでしまいがちなのかもしれないね。
愛情や価値観が。
冷めた私と熱い主人。
私達は、とても極端で…とても似ている。
お互いに自分自身の幸せを諦めていた二人。
触れ合うことで、歯車が動き始めた。
出逢うべきして、出逢ったのかもしれない。
お互いの幸せのために…
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2021年07月 >>
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
アーカイブ