姉は人より優位に立ちたがる
見下ろせる人がいないとダメみたいで
いつも人の中傷ばかり口に出す

人から指示されるのは不当に感じるらしく
大きな怒りを私にぶつける

小さな頃から染み付いている恐怖心に
私は立ち向かう力すらなく

ただ痛みを受けるだけ

私は姉からずっと虐待されてきた
毎日 瞬間、瞬間に痛いことだらけで
顔色を伺って、ただ廊下を歩くことすら慎重になってて
毎日 ずっと緊張してて
心が張りつめていた


私はよく姉に過去を聞かれると
記憶がないと言う
当時の感情を思い出したくなくて忘れたふりをすると
あなたはお気楽ね、幸せだね、と
姉は私に暴力をふるっていたことだけを記憶から消してしまって
本気で手を上げたことがないと思っている

けれど私は、忘れてない
だからこそ、記憶がないと言うけど
心はじくじくと痛んでいて
幸せね、なんて言われたくない

あの時、私は幸せなんて思わなかったし
人の生活の当たり前がないことは当然だった
毎日 毎日 自分のすすり泣く声を聞いて、痛みに喘いで
それのどこが幸せなの?なんで自分の都合よく記憶をなくしてしまえるの?


姉の見下す目で
ヒステリックな声で
お前は幸せだ
世の中、不幸な人はいっぱいいる
お前は恵まれているんだ
そういう言葉が私の心臓を膿む。

姉は批判する
それと同じくらい正論を言う
でも正論が本当に正論ではなく
人を都合よく扱いたいために正論で洗脳するのだとよく分かる
分かるのに私は姉の呪縛に捕らわれて
離れられない
断ち切れない


また今日も1日が始まる
いつも起きないことを夢みて
目が覚めて
また今日も操られる
1日の言動を台本に沿って動いて
姉の逆鱗に触れようとする母を
影でこっそり尻拭いして
円満な家族に見せかけるために
自分のことをせずに家族の世話をする
理不尽な扱いをされてもただひたすら笑顔を浮かべて
壊れそうな心を張りつめ続けながら
痛みを与えられる

助かるには自分から立ち向かわないといけないのに
誰かの手を待っている
他人本位になっている
ここに、今ここに私の中に
痛みや苦しさや辛さを感じる心があるのに
それらを押しやって
逃げてもいいよ自分を助けていいんだよ
そんな誰かの合図を待っている
誰かの合図がないと動いてはいけない
染み付いた洗脳がここでも私を縛る


もう嫌だ
もう疲れた

休みたい

たった10分でもいいから



何も考えない時間がほしい