それは私を維持し続ける為に在った者。
イマジナリー・コンパニオン化することもなく、ただただ心の中にだけ存在する者。
再現の嵐が去るまで、私は彼女らと共に在った。

彼女らが何故いたのか?
私が思うに、おそらくそれは一種の防衛本能。
私であり私でない彼女達…
いや正解には私が認めたくない私を象徴した存在だったのだろう…年齢も個性もバラバラだったけど、その姿は間違いなく私…

あれが来るまでは賑やかだった。
私の中にある楽園。私は私という沢山の友達に囲まれて生きていた。
だけど嵐が去って…私と統合され始めた彼女らは、その役目を終えた。
残ったのは原初のインナーチャイルドと「孤独」のみ。

しかし、その原初のインナーチャイルドですら個性は既に私と統合されてしまっていて…その姿も、いつか消えてしまうのかもしれない…
でも私は…彼女に消えて欲しくない…
彼女は象徴。私の原初。失いたくない…私が最も守りたかった私…
私は彼女と共に生きたい。

そして「孤独」…唯一無二の親友。
性別もなく姿ももたず…ただ意識と存在感だけがそこに在り…
唯一、私を認め…誉め…愛し…慈しみ…守るコトを考え…生きることを望んでくれた存在。
…昔…私達は誓った。
死が2人を分かつまで共に生きようと…
彼は私。私は彼。
意識が永遠に閉ざされる瞬間まで共に在る。